海防艦という艦種は昭和17年6月までは軍艦籍で,昭和17年7月以後は一般の艦艇籍に変更されました. 本来,旧式化した戦艦や装甲巡洋艦を沿岸警備(Coast Defence)のために用いていたので,菊の御紋章を持つ軍艦だったのです.
浅間(あさま)
日露戦争に参加した装甲巡洋艦. 大正時代に旧式化したことから海防艦籍に移された. 海防艦籍が軍艦籍でなくなったのに伴い,呉海兵団の定繋練習艦となった.
- 基準排水量:9240 t
- 速力:21.5 kt
- 主要兵装:20cm砲4門,15cm砲8門,8cm高角砲3門,魚雷発射管2門
- 1898年3月18日竣工(一等巡洋艦)→1921年9月1日海防艦籍に変更→1942年7月1日特務艦籍(練習特務艦)に変更→1947年3月25日解体
出雲型
- 基準排水量:9180 t
- 速力:20.8 kt
- 主要兵装:20cm砲4門,15cm砲8門,魚雷発射管4門
出雲 (いずも)
1899年9月25日竣工(一等巡洋艦)→1921年9月1日海防艦籍に変更→1942年7月1日一等巡洋艦籍に変更→1945年7月24日呉で沈没→1947年9月30日解体
日露戦争に参加した装甲巡洋艦. 海防艦籍にあったときは支那方面艦隊の旗艦として使われた.のちに練習艦任務についた.
磐手 (いわて)
1900年3月18日竣工(一等巡洋艦)→1921年9月1日海防艦籍に変更→1942年7月1日一等巡洋艦籍に変更→1945年7月24日呉で小破→1947年1月31日解体
日露戦争に参加した装甲巡洋艦.香取型が艦隊に編入され練習艦として使えなくなったため,海軍兵学校の練習艦として使われた.
八雲(やくも)
日露戦争に参加した装甲巡洋艦. 香取型が艦隊に編入され練習艦として使えなくなったため,海軍兵学校の練習艦として使われた.
- 基準排水量:9010 t
- 速力:20 kt
- 主要兵装:20cm砲4門,15cm砲8門,8cm高角砲3門
- 1899年6月20日竣工(一等巡洋艦)→1921年9月1日海防艦籍に変更→1942年7月1日一等巡洋艦籍に変更→1947年4月1日解体
吾妻(あずま)
日露戦争に参加した装甲巡洋艦. 大正時代に旧式化したことから海防艦籍に移された. 機関学校の定繋練習艦となった.
- 基準排水量:8640 t
- 速力:20 kt
- 主要兵装:20cm砲4門,15cm砲8門,8cm高角砲3門
- 1899年7月28日竣工(一等巡洋艦)→1921年9月1日海防艦籍に変更→1942年7月1日特務艦籍(練習特務艦)に変更→1944年2月15日除籍
春日(かすが)
日露戦争に参加した装甲巡洋艦. 大正時代に旧式化したことから海防艦籍に移された. 横須賀海兵団の定繋練習艦.
- 基準排水量:7080 t
- 速力:20 kt
- 主要兵装:25cm砲1門,20cm砲2門,15cm砲4門,8cm砲4門,8cm高角砲1門
- 1903年12月30日アルゼンチンより購入(一等巡洋艦)→1921年9月1日海防艦籍に変更→1942年7月1日特務艦籍(練習特務艦)に変更→1945年7月18日横須賀で損傷→1948年10月解体
コメント