戦闘機

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日本海軍の保有していた戦闘機のデータです. 日本海軍の戦闘機は,大きく艦上戦闘機局地戦闘機に分けられていました.

全体的に空戦性能を第一に設計され防御は二の次とされていました. これが,戦争が長引くに連れ優秀なパイロットを多く失う結果をまねきました.

震電

艦上戦闘機

艦上戦闘機は名前の通り航空母艦に搭載することを基本として設計されていました. 太平洋戦争の初期は,空母による戦いが主で本来の活躍の場面が多かったのですが,戦争後半になると陸上基地での運用が多くなりました.

九六式艦上戦闘機

零戦の設計者である堀越技師の設計した傑作艦上戦闘機. 太平洋戦争のときは旧式化し第一線からは姿を消しつつあった.

九六式4号艦戦の性能

  • 速力:435 km/h
  • 主要兵装:7.7mm機銃2丁
  • 生産数:各型合計1094機

零式艦上戦闘機

もはや解説を必要としない傑作艦上戦闘機.長大な航続力と高い運動性能,強力な火力を備えていたが,防御能力のない機体は悲劇の一因であった.空母だけでなく陸上基地でも多くが活躍.海軍の戦争全体を通じての主力戦闘機.型番は,最初の数字が機体の変更番号,2番めの数字がエンジンの変更番号を意味する.

21型の性能

  • 速力:533 km/h
  • 主要兵装:20mm機銃2丁,7.7mm機銃2丁
  • 生産数:各型合計10940機

11型

最初の生産型,翼端折りたたみができず,空母には搭載できなかった.

21型

11型を空母に搭載するために翼端を折り畳める様に改良. 戦争初期に最も活躍した.

32型

スピードのアップを目指してエンジンを換え,翼端を短く切り落としたが航続力が減少してしまった.

22型

32型の航続距離を回復するために翼端を元に戻した.

52型

スピードアップと航続能力を落とさずに性能をあげたタイプ. 戦争後期の主力で最も多く作られた.

52型丙

52型の武装強化型,もはや零戦ならではの空戦性能は失われてしまった.

63型

戦闘爆撃機として作られたが機体が重くなり実用性に乏しかった.

64型

エンジンを金星に換装し性能向上を狙ったもの. 試作機のみ.

各型により武装が異なる. また,その他多数の派生型がある

十七試艦上戦闘機・烈風

零式艦上戦闘機の後継機として計画された. 性能を欲張りすぎたために中途半端な機体となってしまった. 登場しても米軍の戦闘機の性能が向上していたので活躍はできなかったであろう.

  • 速力:627 km
  • 主要兵装:20mm機銃2丁,13mm機銃2丁
  • 生産数:試作8機

水上戦闘機

航空基地がない場所でも使える様にするために海から飛びたてる様にした戦闘機です. 飛行場の整備能力の低かった日本にとって,飛行場が出来るまで必要な機種として使われました.

二式水上戦闘機

零戦にフロートをつけて水上戦闘機としたもの. 水上戦闘機でありながら性能もよく戦争前半に活躍.

水上戦闘機・強風

二式水上戦闘機が予想外の活躍をしたために後継として造られた水上戦闘機. 登場した時には水上戦闘機が活躍できるような戦況ではなかった.

  • 速力:482 km/h
  • 主要兵装:20mm機銃2丁,7.7mm機銃2丁
  • 生産数:97機

局地戦闘機

局地戦闘機は陸上基地で使用され,基地の防衛に当たることからその名を付けられました. 戦争後期になると本土防衛のために多くの機種が設計されました.

局地戦闘機・雷電

エンジンの馬力を得るために爆撃機用のエンジンを搭載したので胴体が太い.故障が多かったが戦争後期には B29 撃墜に活躍.

21型の性能

  • 速力:587 km/h
  • 主要兵装:20mm機銃4丁
  • 生産数:各型合計470機

局地戦闘機・紫電

水上戦闘機であった強風を陸上戦闘機に改造.中翼構造で脚が長いので離着陸が不安定で故障も多かった.

  • 速力:583 km/h
  • 主要兵装:20mm機銃4丁(うち2丁は翼下のポッド)
  • 生産数:1007機

局地戦闘機・紫電改 (紫電21型)

紫電を改良した機体だが別の戦闘機と考えたほうがよい.戦争後期の傑作戦闘機であった.

  • 速力:594 km/h
  • 主要兵装:20mm機銃4丁
  • 生産数:約400機

十七試局地戦闘機・閃電

プロペラを双胴のまん中に配置して,機種に武装を集中しプロペラ効率の向上を図るという計画. だが,実用性が問題とされ計画中止.

  • 速力:759 km/h

十八試局地戦闘機・震電

先尾翼という形式を採用することで,高速重武装を狙った野心作.完成すれば B29 の撃墜に絶大な効果を発揮したと考えられる. 最終的にはジェット化も考えられていたという.

  • 速力:750 km/h
  • 主要兵装:30mm機銃4丁
  • 生産数:試作1機

十八試甲戦闘機・陣風

高々度飛行を可能にするために過給器を装備した迎撃戦闘機として計画された.だが,過給器付きのエンジンの開発がうまくいかなかった.

  • 速力:685 km/h

十八試乙戦闘機・天雷

排気タービンの開発の遅れを補うために双発の局地戦闘機として計画された.しかし,性能が振るわず機種統合により開発中止.

  • 速力:596 km/h
  • 主要兵装:30mm機銃2丁,20mm機銃2丁
  • 生産数:試作6機

局地戦闘機・秋水

ドイツのMe163を参考に作られたロケット戦闘機.上昇能力は素晴らしいが,エンジンは6分しか持たないので,攻撃の機会は1度きりで実用性は無かった.

  • 速力:900 km/h
  • 主要兵装:30mm機銃2丁
  • 生産数:試作1機

夜間戦闘機

夜間に爆撃機を撃墜することを主とした戦闘機です.

夜間戦闘機・月光

長距離を飛行する爆撃機の護衛を目的に開発された双発戦闘機.だが,無茶な性能を要求したために失敗作となった.航続力を生かし二式陸上偵察機として採用された.後に爆撃機を迎撃する夜間戦闘機として活躍した.

11型甲の性能

  • 速力:535 km/h
  • 主要兵装:20mm機銃2丁,斜銃2-3丁
  • 生産数:各型合計486機

十八試夜間戦闘機・電光

月光が B29 の撃墜には役に立たないと考えられたので計画された.だが,計画通りの性能が出ず.

  • 速力:589 km/h
  • 主要兵装:30mm機銃2丁,20mm機銃4丁
  • 生産数:試作1機

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